序.米国の医療改革が日本に及ぼす影響
分割調剤や後発品への変更可が導入されたりと、日本の医療改革は一足先に高齢化社会へ突入したアメリカの後追いをしている。一方、全国に約 38万床ある療養病床は2012年度初めまでに15万床に削減。
減らす23万床分は老人保健施設や有料老人ホーム、在宅療養などに移行させることが決まった。それだけではない。出来高払いだった医療費も見込み払い方式に進んでおり、都道府県ごとに平均入院日数の短縮など数値目標を盛り込んだ医療費適正化計画を作成中である。
中小企業の会社員ら約3,600万人が加入する政府管掌健康保険の運営は、国から公法人の「全国健康保険協会」に移管。これにより都道府県の支部ごとに保険料率が決められることになる。
厚生労働省はこれらの施策で 2025年の医療給付費を、現行の56兆円から48兆円程度に抑えられるとしているが、果たして机上の理論どおりに行くものだろうか。また低所得者への配慮や、療養病床再編に対する支援策の充実などが盛り込まれているが、ジョンソン大統領が行ったメディケアやメディケイドの変遷を知ることで、医療制度改革の将来が見えてくる。
次回からは具体的にアメリカの医療制度改革が日本に与える影響と、その試行錯誤についてレポートしていきたい。