2.民間医療保険が医療の中核を担う
日米医療補償制度の大きな違いは、一般国民を対象にした公的医療保険がないことだ。そのため、約4千万人の国民は病気やケガをしても医療の恩恵にあずかれないのがアメリカという国である。
そのかわり、民間医療保険が医療保障の中核をなしている。
公的医療保険は 65歳以上のお年寄りと障害年金受給者、重度の慢性腎臓病患者を対象にしたメディケア(Medicare)制度、貧困者向けのメディケイド制度(Medicaid)、そしてチャンプス(Champus)という現職および退役軍人医療制度の3つに限られている。
これらは全国民の25パーセント(4分の1)にしかすぎず、これら以外の人は保険会社が提供する医療保険と契約を結ぶこととなる。これは3つに大別することができる。それはブルークロス(Blue Cross)とブルーシールド(Blue Shield)、HMO(Health Mentenannce Organization)、保険会社が販売する営利医療保険(商品)である。
この保険内容は様々であり、それによって保険料、患者負担額等も異なる。医療に市場経済を取り込んだ米国においては、高騰し続ける医療費や支払保険料についていけない無保険者が7人に1人存在するといわれ大きな社会問題となっている。