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薬剤師の転職・就職サイト > お役立ち情報 > 保坂のりよしの医療制度改革レポート

15.医療事業の連邦予算による支出

予算白書によると、メディケイドの上限設定が新たに行われ、12億5、400万ドルが新たに削減された。PSRO制度は構成メンバーが同じ穴の狢だったことから計画通りの成果が上がらず、1億ドルを超す大幅な削減を行った。医療過疎地対策を行っている国民保健事業団の予算も3,400万ドルのマイナス。プライマリケアでは3億500万ドル、予防医療で6,500万ドル、公衆衛生サービスでも9,500万ドルが削減された。

この3つの予算を減らしたことは、後になって生活貧困者の医療費を極度に増加させることになる。増えたのは先端医療技術開発を行う国立衛生研究所の研究費のみで、医療関連部門では19億3,400万ドルの減少となっている。「医療事業の連邦予算による支出」表は。1981年(カーター時代)と1982年(レーガン時代)との医療事業費支出を比較したものである。

1984年に入ると「ANDA法」といわれる簡易新薬審査手続き法が実施される。これはジェネリック(後発品)を増加させることによって、薬剤費の出費を抑え込んでいく考え方にあった。連邦政府は製薬会社に対して新しく開発した新薬を自由な価格で販売できる代わりに、特許切れ医薬品のジェネリック化には一切文句を言わせないことにした。これを契機にジェネリックメーカーが飛躍的に台頭してくる。

公的医療保険制度を発足させた1965年から数えて17年後、メディケアに対する国庫負担分は606億ドルと60倍に膨らんでしまった。その間、国民総医療費は約3倍の3,554億ドルの増加だから、お年寄りの医療費がいかに高い伸びをしたかが理解できる。将来の国庫財政に不安を感じたレーガンは、1982年9月3日「TEFRA法案」(Tax Equity and Fair Rate)に署名した。これは租税の均衡と税の公正に関する法律である。このなかに「メディケアの病院医療については支払方法を変更する」とある。大統領の頭の片隅には老人医療の予算組みがあったはずだ。

署名から数えて30日後、DRG(Diagnosis Related Group)というPPS(Prospective Payment System)方式が発表された。PPSは1980年初頭からすでにニュージャージー州で実施されていた包括支払方式で、メディケアの患者だけではなく全ての患者が対象とされていた。

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連載コラムTOP


 序.米国の医療改革が
        日本に及ぼす影響


 2.民間医療保険が
        医療の中核を担う

 3.民活から始まった
        医療保障制度

 4.弱者を救済する
        公的医療保険制度

 5.税金が安く福祉充実の
        州へ人口移動

 6.地域医療を担う
        ホームドクター制度

 7.さらに細分化される
        専門医制度

 8.掛け金によって異なる
        医療サービス

 9.米国の病院における
        医療サービス


 11.在宅医療を支える
        ボランティア社会

 12.民間活力が誕生させた
        HMO医療組織

 13.ニクソンが導入した
        新医療保険

 14.カーターから
        レーガンの時代へ

 15.医療事業の
        連邦予算による支出

 16.出来高払いから
        定額払いの医療へ

 17.先進国の平均入院日数と
        糖尿病疾患


 19.公的医療費を補足する
           メディギャップ

 20.米国の処方医薬品
           上位100品目



 23.受け皿の整備が在宅
           医療を進めた

 24.バウチャーを配給する
           ブッシュプラン

 25.負担額によって決まる
           医療サービス

 26.大きな政府の
           復活になるか


 28.処方せんフィーは
          2ドル50セント

 29.6年間で612店の
          独立薬局が消滅

 30.専門性への転換を
          進めるキーン氏


 32.議会が処方せん
        薬価抑制法案を検討




 36.より手ごろな価格の
           医療を約束



 39.医療のセキュリティー
           ナンバー制度





 44.医療費を押し上げる
          医療過誤保険

 45.一夜にして
          百万長者になれる


 47.医療保険の
           不思議なからくり


 49.一杯のコーヒーが
           2億9000万円


 51.乱訴防止法は
         救世主になり得るか